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相続税の計算・基礎控除に関するよくあるご質問
相続税の計算は独特ですが、基礎控除・非課税枠・税率の3点を押さえれば全体像がつかめます。「財産の半分が税金で取られる」といった誤解も含めて、計算のしくみに関するご質問20問にお答えします。
Q1. 相続税の基礎控除はいくらですか?
A. 「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。例えば相続人が配偶者と子2人の計3人なら4,800万円で、財産の合計がこれ以下なら相続税はかかりません(申告も原則不要です)。
Q2. 相続税はどうやって計算するのですか?
A. ①財産の合計から基礎控除を引き、②残りをいったん法定相続分で分けたと仮定して各人の税額を計算・合計し、③実際の取得割合に応じて各相続人に割り振る、という3段階で計算します。分け方によって最終的な負担が変わる、少し独特なしくみです。
Q3. 相続税の税率は何%ですか?
A. 10%から55%の累進税率です。ただしこれは財産全体にかかるのではなく、基礎控除を引いた後の金額を法定相続分で分けた各取り分に段階的に適用されます。「財産の半分が税金で取られる」というのは多くの場合誤解です。
Q4. どんな財産に相続税がかかりますか?
A. 不動産、預貯金、株式・投資信託、車、貴金属など、亡くなった方が持っていた経済的価値のあるものすべてが対象です。さらに死亡保険金や死亡退職金などの「みなし相続財産」、一定期間内の生前贈与も加算されます。
Q5. みなし相続財産とはなんですか?
A. 死亡保険金や死亡退職金のように、亡くなった時点の財産ではないものの、死亡をきっかけに受け取るため相続税の対象とされる財産です。受取人固有の財産なので遺産分割の対象にはなりませんが、税金の計算には含める、という点がポイントです。
Q6. 生命保険の非課税枠について教えてください。
A. 死亡保険金は「500万円×法定相続人の数」まで非課税です。相続人3人なら1,500万円までの保険金に税金がかかりません。現預金で残すより保険で残すほうが有利になるこの仕組みは、生前対策の基本としてもよく使われます。
Q7. 死亡退職金にも非課税枠はありますか?
A. あります。死亡退職金にも生命保険とは別枠で「500万円×法定相続人の数」の非課税枠が設けられています。勤務先から弔慰金として支給されるものは、一定額まではそもそも相続税の対象外です。
Q8. 相続税がかからない財産はありますか?
A. お墓・仏壇・仏具などの祭祀財産は非課税です(純金製など投資目的とみられるものは除きます)。また国や公益法人への寄付も一定要件で非課税になります。このため墓地や仏壇の生前購入は素朴ながら有効な対策のひとつです。
Q9. 借金や未払金は財産から差し引けますか?
A. はい、借入金、未払いの医療費、亡くなった後に納めた税金などは債務控除として財産から差し引けます。葬儀費用も控除対象です。マイナスの財産も漏れなく拾うことが、適正な(払いすぎない)申告につながります。
Q10. 配偶者はいくらまで相続税がかからないのですか?
A. 配偶者の税額軽減により、配偶者が取得した財産は1億6,000万円まで、またはそれを超えても法定相続分までは相続税がかかりません。ただし「配偶者に全部相続させれば安心」とは限りません。理由は特例・節税のQAの二次相続の項をご覧ください。
Q11. 未成年者や障害のある相続人には軽減がありますか?
A. あります。未成年者控除は18歳になるまでの年数×10万円、障害者控除は85歳になるまでの年数×10万円(特別障害者は20万円)を税額から直接差し引けます。控除しきれない分は扶養義務者の税額からも引けるため、影響が大きい制度です。
Q12. 相続人が多いと相続税は安くなりますか?
A. はい。相続人が1人増えると基礎控除が600万円増え、累進税率の適用も緩やかになるため、同じ財産でも総税額は下がります。この仕組みを利用した養子縁組による対策には人数制限があります(詳しくは特例・節税のQAへ)。
Q13. 孫に財産を遺すと税金が高くなると聞きました。
A. 配偶者と一親等の血族(子・親)以外の人が財産を取得すると、相続税額が2割加算されます。孫への遺贈や孫養子は原則この対象です(代襲相続人となった孫は除きます)。それでも世代を一つ飛ばすメリットが上回るケースもあり、比較計算が必要です。
Q14. 親が子どもの名義で作った預金も相続財産になりますか?
A. 名義が子や孫でも、実質的に亡くなった方のお金であれば「名義預金」として相続財産に含める必要があります。名義預金は税務調査で最も指摘の多い項目です。判定の考え方は税務調査のQAで詳しく解説しています。
Q15. タンス預金は申告しなくても分からないのでは?
A. おすすめしません。税務署は過去の所得や口座の出金履歴から資金の流れを把握しており、使途不明の出金は調査で必ず確認されます。発覚すれば重加算税(最大40%)の対象となり、正直に申告するより大幅に不利になります。
Q16. 生前にもらった財産も相続税の対象になるのですか?
A. 相続などで財産を取得した人が亡くなる前の一定期間内(改正により3年から7年へ段階的に延長中)に受けた贈与は、相続財産に加算して計算します。相続時精算課税を選択していた贈与も加算対象です。詳しくは生前贈与のQAをご覧ください。
Q17. 二次相続とはなんですか?
A. 父母の一方が亡くなる一次相続の後、残された配偶者も亡くなる2回目の相続のことです。二次相続では配偶者の税額軽減が使えず基礎控除も減るため、一次相続の分け方を誤ると、トータルの税負担が大きく増えます。当プラザでは常に二次相続まで含めて試算します。
Q18. 自分の家の相続税がいくらになるか、概算を知りたいです。
A. 財産の一覧が分かれば概算をお出しできます。初回の無料相談でも簡易診断で見当をお伝えでき、書面レポート付きの相続税診断(33,000円・税込〜)では、課税の有無と概算税額、使える特例までまとめてお渡しします。生前のシミュレーションにもご利用いただけます。
Q19. 財産が基礎控除以下なら、申告は一切不要ですか?
A. もともとの財産が基礎控除以下なら申告不要です。ただし注意点があり、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減を「使った結果」税額がゼロになる場合は、申告書の提出が適用の条件です。どちらのゼロなのかの見極めが重要です。
Q20. 海外に財産がある場合や、相続人が海外に住んでいる場合は?
A. 原則として海外の財産も日本の相続税の対象になります(居住状況等により範囲が変わります)。海外財産の評価や外国税額控除など論点が増えるため、該当する方は早めにご相談ください。
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